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2008/04/02

波之丹州蕎麦処「一会庵」

「丹波篠山に一会庵有り」とまで噂される超人気のお店。

たまたま篠山まで出かける事になったので、是非一度と思い、諸先輩方を言葉巧みに口説き落とし、半ば無理矢理行ってきました。NISSAN純正のナビには掲載されておらず、看板も無く、目印は茅葺きの一軒家。ネットで拾った簡単な地図と道中の写真だけが頼りです。

甘皮を残してひいた、少し薄緑のきれいなそばは、自家栽培と石臼引きのなせる技。今まで食した事のないほどの強いコシ。評判になるのは頷けました。ただ、播州のそばを食べ慣れた同伴の先輩方には、少し堅過ぎたようで、好き嫌いが分かれるところでしょう。

店内には「蕎麦屋につき、あたたかいそばは取り扱っておりません」との表示。メニューは「そば切り850円」「そばがき750円」「そばがきぜんざい650円」の三種種類だけ。さらに、「そば本来の風味を楽しんで頂きたく薬味は一切提供しておりません」と、徹底したこだわり様。どちらかと言えば、関東風の頑固蕎麦屋のようです。

確かにネットでは大評判のお店で、すべてが最高の評価で悪口は一切書いてませんでしたが、個人的には高中そばの方が上でしょうか。味覚というものは、生まれ育ったその土地ならではの味付けによって形成されると思うので、北海道から沖縄まで、地方によって当然異なります。播州では最低限ネギとわさびは必需品。寒い時期には暖かいそばも食べてみたいところです。

ただ、茅葺きの一軒家、囲炉裏端でおいしいそばを食べれるのは至福の時に間違いありません。コシの強いそば好きには最高でしょう。ということで、私は☆★★★★です。


  • 篠山市大熊10-2

  • 営業時間:11:30〜14:30(そばが無くなり次第終了)

  • 定休日:木曜日(祝祭日は営業)



一会庵

2008/03/18

たこ焼き、明石焼、玉子焼き

Zの先行きを心配し、夜も寝られぬ今日この頃・・・。息抜きに明石まで玉子焼きを食べに行ってきました。

たこ焼きは今では大阪名物とされ、外はカリカリ、それを醤油味そのままか、たこ焼きソースで食します。一方、たこ焼き発祥の地明石では、玉子焼きと呼ばれ、外も中もやわらかく、ソースをつけずにダシに浸けて食します。

まぁこれが普通の食べ方なんですが、私の地元姫路では、ソースを塗ってダシに浸ける、それはそれは贅沢な食べ方が好まれます。ショウガ醤油で食べる「かんとだき(関東煮)」(注1)同様、少し変わった食べ方のようです。35年ほど前、子供の頃にヤマトヤシキ(どう考えても変な名前の百貨店)や山陽百貨(こっちはそのまま過ぎ)で、母親が買い物してる間にカウンターに座らされて食べてた記憶が、これが姫路ではごくごく一般的な食べ方です。

で、その明石で一番の「きむらや」。この店は平日昼間でも行列(といっても10〜20分待ち程度で、関西には関東みたいに1時間も待ってまで食べる行列好きな人はおりません。私も何度かあきらめました。)ができるほど人気のお店ですが、玉子焼きもダシもおいしいのはもちろんですが、そこにたこ焼きソースも置いてある。他の店では変なこだわりがあるようで、たこ焼きソースは置いてません。姫路っ子としては最高のお店。肝心の玉子焼きの味は、どの店よりも懐かしい、昔から何も変わらない味。

その美味しい玉子焼きを食べながら思いました。味覚も感性もファッションも嗜好も、子供の頃から育った時代背景で形成され、何らかの衝撃を受けた時点が原点で、その後の流行や周りの環境に影響されていろんな方向へチャレンジしてはみるものの、結局慣れ親しんだものが最高で、最終的にそこへ戻ってくるのでしょう。インスタントラーメンはイトメンのチャンポンメンかカップヌードル、憧れの車はスーパーカー。スタバのコーヒーが美味しいと思えないのも、最近の車に魅力を感じないのも、原点はそこにあるのでしょう。

美味しいものはいつまでたっても美味しいし、美しいものはいつまでたっても美しい。たこ焼きは丸いもの、それが最もたこ焼きらしい美しい形、四角くする必要は無いはずです。昔ながらにソースとダシで食べるのが懐かしい味、玉子焼きにマヨネーズは必要ありません。変わらない事も重要で、変える必要の無いものまで、無理矢理変えようとすると無理が生じてしまうのでしょう。

息抜きの玉子焼きのはずが、ここでもやはりZのヘッドライトが・・・。無理矢理変える必要はないのに・・・と。

「きむらや」の玉子焼きは20個で800円。少し高いように思いますが、2人で1人前もOKです。他店では15個500〜600円で、たこ焼きソースはありません。さらに昔ながらの「かんとだき」もあります。
きむらや

注1)かんとだき:関東の「おでん」とは全く異なり、もっと味が濃く、とろとろの大根とすじ肉、茶色くなった卵が最高で、それにしょうが醤油をかけて食します。最近では「姫路おでん」の名でB級グルメとして宣伝されているようですが、姫路でおでんと言えばみそ田楽の事で、地元ではおでんなんて呼びません。間違った変な宣伝するな!と言いたい。

ちなみに「かんとだき」と呼ばれる料理は、戦時中・戦後に関東軍が持ち帰った料理であるという説があります。関東鍋とか広東(かんとん)鍋から関東煮になったとか・・・

2007/08/12

出石皿そば 左京

出石といえば皿そばですが、最近は観光客、団体客が増え、残念ながら本物の手打ちそばも減りつつあるようです。
毎年、日本海への海水浴の帰り、渋滞を避ける意味もあり、必ず出石に立ち寄ります。昨年までは、皿そばに日本酒をかけて食す「ほり川」という名店に通ってました。今年も帰りに立ち寄りましたが、入り口に雑草が・・・。近所で聞くと閉店されたとの事。そばもダシもほんとにおいしかったので残念。

そこで探す事小一時間、たどり着いたのがここ「左京」。団体客専用の店を省き、土産物屋併設の店も省きます。そして近所の人に聞き、こぢんまりとした店構えを確認。今回もいつもの選び方は間違いなかったようです。

手打ちのそばとダシがおいしいのはもちろんですが、店主の気立てがまた最高。初めてにもかかわらず、あれやこれやとお話を伺いました。さらに、出石では、20皿以上食べたらそば通の手形がもらえるのですが、それを5枚集めるとさらなる免許皆伝の法が・・・次からはここに決定です。

豊岡市出石町字内町57-1 TEL.0796-52-6273

2007/08/05

鴨そば 暖

カレーそばが有名な姫路のそば屋さんですが、今では珍しくなった本物の鴨そばが味わえる一店。
なにせ夫婦そろっての鴨好きで、島根県まで有名な鴨そばを食べに行った程なんで、近くにあるのはありがたい事です。

ここの鴨そばは、お約束の刻んだゆずも入っており、少し濃いめで鴨の脂が浮いたダシは絶品で、毎回飲み干して満足してます。薄口醤油を使う関西では、ダシが残っていれば客が満足しなかった証拠。関東のそばの食べ方とは全く違いますね。
今まで軽く100回以上、季節を問わず月2〜3回は通ってます。

姫路市今宿1992 TEL.079-297-7053

加古川 琴平

少し細めでのどごしの良い手打ちうどん。ダシがまた最高で、何度も通いたくなるお店です。
二代目店主が、実は大変お世話になった大学の先輩なんですが、私情を抜きにお薦めします。

加古川市加古川町北在家136-1 TEL.079-421-4589

姫路代表 そばゆ

鴨そばの暖が100回なら、ここへは中学校以来300回以上?それほど飽きないそば屋さん。

このお店、数年前までは「布引庵」と名乗ってましたが、店主が体調を崩し従業員に暖簾分。旧日赤病院のすぐ近くでしたので、日赤の移転とともに店を全く別の場所に移転し、布引庵として再開。ところが移転した布引庵は、ジャズが流れるおしゃれな高級そば屋へ転身してしまいました。

そこで、しばらくしてから、元の店員さんが”同じ場所で同じ味”を継承し、名前を「そばゆ」に改め再出発。今では常連さんもこっちに戻り、昼時は前以上に混んでます。

そばは本来庶民のものでしょ?そのそばに「ウンチクかまして高くするのは外道なり!」というのが私の基本的な考え方。安くておいしくて気軽に、そして毎日でも食べられる控えめの飽きない味、それがそば本来のあり方だと思います。

あっさりとした薄めの懐かしいダシに、こだわりの手打ちそば。毎日食べても飽きません。ちなみにカレー丼も絶品です。

姫路市琴岡町274-3琴岡ビル1-6 TEL.079-293-2522

滝流しそうめん

姫路のお隣である龍野市は、醤油と手延べそうめん「揖保の糸」が名産。
そしてここ滝流しそうめんは、その二つの名産品を使い、贅沢にも揖保川上流の川の水で流す、本物のそうめん流し。

揖保の糸は他のそうめんと比べて非常に細く、つゆのからみ、のどごしは最高です。小さい頃から家でもどこでも揖保の糸が普通でしたので、私を含め播州の人は中途半端に太いそうめんは苦手ですね。

ここへ行く時に注意する点はただ一つ。真夏のよく晴れた暑い日には、美味しそうに思うのですが、水がぬるくてそうめんがあまり冷えません。出来れば雨降りの翌日、冷たい雨水が流れてる時がいいでしょう。そんな日を狙うのは難しいですが・・・

ちなみに揖保の糸には「三神」と呼ばれる最高級のヒネがあります。元々生産量が少なく、最近では百貨店の贈答品に使われ、入手も困難になりましたが、是非探してみて下さい。

宍粟市波賀町戸倉峠 TEL.0790-73-0009

人里離れた名店 高中そば

円山川右岸道路、米地(メイジ)交差点を右折。山道をどこまでも進み、ほたるの館を通り過ぎ、「ほんまにこんなとこにそば屋があるんか?」と不安になりながら、さらに進むとたどり着けます。

村の活性化として地元の主婦の方々が始められたようですが、今では神戸・大阪からもそば通が通う有名店に。バイクでのツーリング、私のように休日のドライブの目的地にと、休みの日の昼時は遠方からのお客さんで一杯です。

肝心のそばは少し太めで短く、都会の高級店の職人さんが見たら文句を言いそうなぶつ切りそばですが、それがまたそば通を引きつける魅力。手打ち本来のコシ、そばの香り、私には最高のそばです。お赤飯と手作りこんにゃく、天ぷらまで付いた定食がお薦めです。

養父市奥米地604-2 TEL.0796-65-0364

あったりなかったり

日本海側の久美浜町に、”あったりなかったり”というけったいな(変わった)名前のうどんやさんがある。
一日のうどん玉が切れたら終わり、だから「あったりなかったり」。単純かつ明瞭なネーミング。
何年か前に、旅館のおすすめで行ったお店で、以来何度も足を運ぶように。

久々に、たかがうどんに感動した、これが第一印象。
失礼ではあるが、古ぼけた店構えにも店内にも、懐かしい昭和の香りが漂い、コンクリートブロックを積んだだけのカウンターに幼少の頃を思い出し、当然のようにセルフサービスの"お冷や(水)"やお茶にも一切文句は言えなくなる。

そして出てきたうどんを見た瞬間、さらに懐かしさが込み上げ、ダシの味も期待を裏切らなかった。「そうそう、昔はこんなんやったわ!」と、今はもう見る事も出来無いような小振りのドンブリに、妙に懐かしいほんのりと甘いダシ。うどんはというと、小学校低学年、昭和40年代に、「おっちゃん、5たまちょうだい」と、うどんを玉で買いに行っていた頃の、少し固くて、でもサクッと切れる懐かしいゆでうどん。祖母に連れられて行った怪獣映画の帰り、食べさせてもらったうどんの味、そんな郷愁を覚えるほど。
お薦めは、あえて鳥なんばと肉うどん。昭和40年代にタイムスリップ出来ます。

「美味しい」という感覚。これは生まれ育った土地、食べさせられたものによって大きく異なりますね。日本と外国はもちろん、関西と関東でも全く違います。そういう意味では、私がお薦め出来るのは関西の方限定かもしれません。

素朴で懐かしくておいしいうどん、関西でも、もう味わう事は出来ないでしょう。
ご主人は昔ながらの小さな岡持で出前。これからも頑張って下さい!

勢野うどん 京丹後市久美浜町仲町 TEL.0772-82-0902